貫通プローブを3Dプリントパーツで極細電線対応に
電線の電圧や信号を計測する貫通プローブ(テストリード)を買い続け、やっといいのが見つかりました。他のはもう全部ごみ。ただこれ、外径1mm以上用でイマドキの極細車両電線にはちと大きいので、今回はそれにも対応するよう光造形3Dプリンターで内部部品を作り直してみました。最後3Dにデータ公開します。
購入したのはAliExpressのここ。他の店でも売られているので安いところを探してください。
ちなみにこれの使い方ですが、まず電線をはさむことで固定と位置出しがされます。次にうしろのネジ部を回すと中の針が押し込まれて被覆を貫通し芯線に接触。そしてこのプローブに計測器を接続すれば、電線に小さな穴が開くだけで電気のあんばいが調べられるというわけです。
ガワがでかくて密集したとこで使いづらい以外はもう最高。
差し込みのサイズが通常のバナナプラグサイズの4mmと、テスターの先に挿せる2mmタイプがあるのもいいですね。特に2mmはリードの入替ができない携帯テスターで助かります。
実はこのプローブ、スナップオン MTTL800-4 のコピー品っぽいんですが、バナナプラグだけなので、この点だけは本家を上回っています。
分解。
ちなみに黒いパーツの動きがとても悪いのは持ち手部分のバリが黄色ハウジングに引っかかることが原因なので削ってやるとスムーズになります。
ここから極細電線対応作業です。
針位置が1mm電線用で、また精度が悪くそこまで届かないのもたまにあるので、黄色ハウジングのお尻を削って赤色ねじ部がもう少し回るようにし、針がその分深く刺さるようにします。
黒部品の先端を削って細電線対応にもできそうですが、今回買った5セット10こ全部で加工するのはいやんなので、この部品を作り直しました。
1mmのオリジナルに対し0.4mmぐらいの電線にも対応できるようになりました。また各部のサイズをいいあんばいに調整したので針は常に真ん中で、スライドもスムーズです。ただ極細電線に針を強く差し込むとちぎれるかもなのでその辺には注意。針も細くしたいところですね。
底面を少し広くしたのでサポート無しで簡単に量産できます。外すときは写真の上下方向に力をかければ割れずに簡単。
安くてお気に入りのSUNLU黒レジンを使用しました。使ったことありませんがABSライクレジンの方がいいかもしれません。
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