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Flatshifter設定ツールの使い方

全ての接続完了後、Windows用ソフトウェア ”Flatshifter Connector” でニュートラル位置の学習を行います。各種設定もこれを用います。

Flatshifter Connector未導入の場合は [Flatshifter設定ツール導入案内] をご覧下さい。

Windows 10以上での使用を推奨

Windows 8.1以下ではOS標準ドライバーの不具合によりランダムなタイミングで通信が停止することがあります。Windows 10以上での使用を推奨します

使い方

デスクトップまたはプログラムメニュー [Cocoa Systems] -> [Flashshifter Connector] を実行してください。

設定の基本的な手順は、本体読み込み、値変更、本体書き込み、です。書き込むことで初めて変更が反映されます。

IGN ONでFlatshifter本体に電源を入れ、付属のミニUSBケーブルにてWindows PCと接続後、メニュー [通信(C)] – [読み込み] から本体情報を読み込んでください。初期状態でも必要です。

各機能については次項から説明します。

設定例

ECUで全て行う。マップもそちらで作る

圧力センサー学習を行うとアナログ出力が開始されるので、設定はそれで終了です。デジタル出力は使用しないためマイナス側・プラス側とも [出力しない] に指定してください。

Hパターンでフラットシフトを行う

スロットル判定が必須です。デジタル出力をマイナス側・プラス側とも [デジタル1に出力] / スロットル判定[行う] / 開度80% / 方向[開く側でのみ動作] にします。スロットル入力とデジタル出力1をECUに配線してください。デジタル出力はプルアップが必要です。

点火時間制御が無いECUでフラットシフトを行う

[出力時間設定] を [行う (単発)] にし、[ONする時間] にて点火カットの長さを設定してください。誤操作で連続的に入らないよう [ON後の同方向入力無視時間] を指定するといいでしょう。また必要に応じてスロットル判定も加えてください。

ユーザにフラットシフトの調整を任す

ECUにプロテクトをかける場合、フラットシフト機能があるECUでもスイッチング条件設定をFlatshifterで行うことで、ユーザが現場で微調整をすることができます。

初期設定タブ

圧力センサー

ニュートラル状態と範囲を学習します。[サポート…]をクリックして下さい。

レバーを前後したとき [センサー値] が増減することを確認してください。値自体には意味はありません。静止状態でもノイズや温度変化で1万程度動くことは正常です。

またレバーをどちらに倒すと値が増えるのか減るのかを覚えておいてください。

ここでの値がアナログ電圧出力の 2.5V±2.5V に変換されます。全てのスイッチングをECUで判定させる場合、Flatshiftの設定はこれで終了です。

アナログ出力

レバー押力によるアナログ出力の増減方向を反転します。

スロットル センサー入力

スロットル開度によるスイッチングの追加判定をさせる場合、[サポート…] で学習を行ってください。接続によりスロットル電圧がわずかにずれるので、必要に応じてECU側のスロットル学習も行って下さい。

外部電圧入力

ギアポジションインジケーターの電圧出力を利用し即時スイッチングを停止する [ギアポジション拡張] や、後付けプッシュスイッチを併用しスイッチング時間を一時変更する [スイッチング時間拡張] を行う場合に設定します。

本体ボタン機能

本体の赤ボタン機能を使用しない場合などに設定してください。

本体LED輝度

本体LEDの明るさを設定します。数字が大きい方が明るく、小さいと暗くなります。

スイッチング設定タブ

圧力センサー設定時に確認した、レバーの押し引きで値がマイナスになる側・プラスになる側のスイッチング条件を設定します。[通信] – [内部値確認] でもマイナス・プラスの方向がわかります。シーケンシャルトランスミッションでフラットシフトを行う場合はレバーを引く側、ブリッピングでは場合は押す側、Hパターンではマイナス・プラス両側使用します。

出力ポート

スイッチングに用いるFlatshifter本体のデジタル出力ポートを指定します。

ONになる圧力

[初期設定]タブ-[圧力センサー] で設定した最大押力を100%とし、どの程度の入力でスイッチングを行うかを指定します。振動などで勝手にオンにならないよう多少大きめの値を入れて下さい

ノイズフィルター

ノイズや振動などで予期せぬスイッチング出力がある場合に設定します。数字が1増えるとスイッチング開始が20msほど遅くなります。

出力時間指定

フラットシフトやブリッピングでは [行う (単発)] を選択してください。

ONする時間

デジタルポートのスイッチング時間を設定します。サーキットタイムアタックでのフラットシフトなら、シーケンシャルトランスミッションで150ms前後、Hパターンで100ms前後になるでしょう。これに50ms程足した値から実走で調節して下さい。1速を使うドラッグ(ゼロヨン)やシフト回転がまちまちなドリフトではこの1つの値では使いにくいので、別項の外部電圧入力オプションを併用してください。

ON後の同方向入力無視時間

連続で同じ方向にレバーが引かれたときそれを誤入力として無視する時間を入力します。

スロットル判定

指定したスロットル条件でのみスイッチングを行います。[方向] はフラットシフトなら [開く側でのみ動作]、ブリッピングなら [閉じる側でのみ動作] を指定。スロットル電圧入力と学習を完了しておいてください。

ギアポジション拡張タブ

[初期設定]タブ – [外部電圧入力] で [ギアポジション拡張] を選択してください。

シーケンシャルトランスミッションのギアポジションインジケーター電圧出力を監視し、ギアが変わった直後にスイッチングを停止します。前項の [スイッチング設定タブ] – [ONする時間] は長めの時間を入れておきます。

[サポート…] をクリックし、ギアごとの電圧を学習させます。ギアチェンジで [現在の値] が変化しない場合は接続ミスです。

インジケーター出力に使われるポテンションメーターは様々な要因で値がずれるので、[許容幅 ±] で調整してください。

スイッチング時間拡張タブ

[初期設定]タブ – [外部電圧入力] で [スイッチング時間拡張] を選択してください。

スイッチングが開始されたとき外部電圧入力が範囲内にあれば [スイッチング設定]タブ – [ONする時間] を上書きします。

拡張1,2の電圧は、例えば図のように5Vを分圧することで調整します。スイッチAでは0Vと1V、Bでは0Vと4Vが切り換えられます。直列抵抗の電流は1mAとわずか。車両電源を使う場合は電源に近い右の1kΩを11kΩ以上にするといいでしょう。計算する場合は最大電源電圧を15〜16V程度とし、Flatshifterへの入力は5Vを超さないようにしてください。

Hパターンの1速と2速位置にそれぞれマイクロスイッチなどをつけて長いスイッチング時間が必要な低ギアとそれ以外で制御を分ける、手動でスイッチをおおしているときだけON時間を変更する、といった使い方を想定しています。

内部値確認

変更した設定を [通信] – [書き込み] でFlatshifter本体に保存したあと、 [通信] – [内部値確認] で入出力ポートの動作確認ができます。センサー値の多少の変動は全く問題ありません。

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