LS500 車高が安定しないのはロワリングキットのせい?
レクサス LS500 / LS500h エアサスECUの車高センサー内部補正値を調整するツールを試作しました。
ユージーランドボディー製エアサスコントローラーアドバンス2の技術協力中、これとは関係無いみょうなタイミングで車高が自動的に上がってきたりして、それがずっとナゾでした。テスト車両にはロワリングキット(センサー位置を変更しシャコタンにする社外製ロッド)が装着されています。
LS500 はこれまでのクルマと比べロワリングキットの調整が難しく、少し動かしたぐらいではクルマは全く反応しないくせにちょっとしたことでグイっと車高が変わったり、また試走路の状況で左右の車高に差が出たりと、とっても大変とのこと。
エアサス通信解析の中でこのクルマのECU内部車高値が不揃いなことはわかっていたので、今回のツールで横方向のみ実車高を加味したほぼ正確な水平状態に補正したところ、ナゾの車高調整が入ることが無くなりました(加減速などの姿勢変化や悪路走行による自動調整は行われます)。どうも左右に差があるとECUはその時々で高い方だったり低い方だったりを見て車高をあわせにいくようで、そのずれの分で安定しなかったみたいです。
こういった調整ツール無しでロワリングキットできっちりローダウンさせるためにはLS500の場合、補正後車高(ECU内部値)がモニターできる診断機を見ながら、タイヤが接地した状態で車を上げられるアライメント用リフトなどで作業を行う必要がありそうですが、一般的なショップにはない設備なので実際にはなかなか難しいかもしれません。かなりシビアなロッド調整をそれでもなんとかいい感じに決められたとしても、固定用ナットを締めた瞬間にまたずれてやり直し。現実的にロッドによるセンサー調整だけで左右の車高をあわせるのは不可能といえるでしょう。これまで見てきたロワリングキット装着車の全てのLS500は実車高もECU内部値も全くあっていませんでした。
ですのでこれからローダウンする場合はロワリングキットではなくユージーランドボディー製エアサスコントローラーアドバンス2をおすすめします。すでにロワリングキットが装着されており気になる方はディーラーや専用機材を持つユージーランドボディーのようなプロショップで有料診断してもらってください。
なお取引先以外の調整は承りません。ツール販売の予定もありません。