チップチューニング SUPER OBD2 を専門家が検証
車両診断ポートに挿して5秒でチップチューニング(ECUのフラッシュメモリなどの書換)を行うという“SuperOBD2”を購入しました。Aliexpressで送料込み$2.59(約350えん)。
これまでに見てきたOBD2燃費・パワーアップ系パーツには無い、“押せ!”と言わんばかりのリセットスイッチが特徴的です。
販売店によってこの装置の能書きが様々で不思議でしたが、パッケージには何のための装置か一切書かれていないため、てきとーに考えるなり他店の説明をパクるなりしてるんでしょうね。要するに効果はあなた次第!ということ。
使用方法
- キーを車から抜く
- 車両のOBD2ポートを探し、SUPER OBD2 を挿す
- 車にキーを差して回し、ON状態にする(エンジンは始動させない)
- 約5秒待ち(SUPER OBD2は通信を行いECUとの接続を確立しようとする)、接続に成功するとOBDランプが高速点滅する
- エンジンをスタートする
リセット
約5秒リセットボタンを押すとリセット
電源だけ接続した時のLEDはこんな感じ。動画にはありませんがリセットスイッチを押している間は全LEDが消灯し、離すと点灯がまた始まります。
分解すると、OBD2端子は電源以外はんだ付けされていませんでした。ecoOBD2でも見てますから驚きませんが、これにはもはやICさえありません。安価なトランジスタを使った弛張発振回路でLEDが点滅するだけの基板です。コストダウンもここまで来たかという感じですね。
先ほどの箱裏に“接続に成功するとOBDランプが高速点滅”とありましたが、回路的には点滅間隔は常に一定です。しいて言うなら電源電圧で多少変わるぐらい。説明をちゃんと読んでたユーザは“高速点滅しないんだけど…”と不安に思ったことでしょうね、気の毒に。
ecoOBD2基板の真ん中に別のタクトスイッチ用らしい空きパターンがあったので、位置的に見てSuperOBD2と共用基板なんだろうと思ってましたが、一応専用でした。まあどうでもいいですけど。
ちなみに12V時の電流は21mAとわりかし多めなので、LEDの点滅を楽しむとき以外は外しておくのが安心でしょう。
もともと効能が書かれていない装置なので発売元(どこ?)に文句は言いづらいとこですが、燃費改善だパワーアップだと能書きを垂れている販売店には別でしょうね。
これまでに調べたOBD2チューニング系パーツ
- nitro OBD2
- ディーゼル版ProRacing OBD Tuning box
- ecoOBD2
- Super OBD2
- Power Factory OBD2
- ガソリン版ProRacing OBD Tuning box
ココアシステムズではライフワーク(?)として通信系の燃費改善・パワーアップパーツの解析を無料で承っています。国民生活センター、公正取引委員会からのご相談・資料提供依頼にも無償協力します。いずれもフォームからお問い合わせください